実物大レゴ®ブガッティ・シロンの誕生秘話
実物大のレゴ®ブガッティ・シロンを作ろうというアイデアがデンマーク・ビルンのレゴ本社で持ち上がったとき、シニアデザインマネージャーのイェッペ・ジェンセンは迷うことなく、すぐにある場所に電話をしました。
電話の先は、約1000km離れたチェコ共和国のクラドノという街にある、レゴ公式モデル組立センターでした。ここには複雑なレゴモデルの組み立てに精通した300名以上の従業員が働いています。500万個のレゴブロックでできた実物大のスター・ウォーズ™ Xウィングなど、 レゴランド®テーマパークや世界中のレゴストアで展示されている巨大モデルがここで製作されています。
つまり、ここは長さ5m、幅2.5mのブガッティ・シロンを、レゴ テクニックのパーツだけで作るという一大プロジェクトにふさわしい精鋭たちが集まる場所なのです。
その電話でイェッペは、ちょっとしたリクエストとして、実際に運転できるものにして欲しいと伝えました。
「そう言った途端、電話が切れてしまったんです」と彼は回想します。
組立センターのプロジェクトマネージャー、ルーカス・ホラークはこう振り返ります。「皆、黙り込んでしまいました。今までそんな仕事は経験したことがありませんでしたから」
実際、クラドノのチームは、レゴ テクニックのパーツを使ったプロジェクトの経験すらほとんどなく、製作したモデルの多くは接着剤を使ったものでした。

