この一年間で、お子さまはだんだんと個性を発揮するようになります。情緒不安定になることもありますが、楽しいことがたくさん待っています。どんな成長が見られるのかくわしくご紹介します。
3才のお子さまは3才児らしい個性を発揮していることでしょう。これからの12ヵ月間で自意識も高まっていきます。この一年間はたくさんの成長の節目を確認できるほか、おもしろいことを見つけたり、ちょっとしたイタズラをしかけてくることも増えていきます。
お子さまはそれぞれのペースで成長していきます。ですから、ここであげるすべての節目に到達できていなくても心配はいりません。この記事は大まかな成長の目安のガイドだと考えてください。
友だちも家族も大好き、楽しいこともいっぱい!
3才から4才のお子さまは、お友だちをつくり、いっしょにいたいと思う相手を選んだりするようになるでしょう。保育園や公園などでこのようなお子さまの行動を目にすることがあるかもしれません。
お子さまは、(しぶしぶな場合もあるかもしれませんが)ほかの子たちと分け合うことを学んでいきます。ほかにも、順番を守ったり、ほかのお友だちと話し合って決めたりすることもできるようになっていきます。時には分け前の配分についてちょっとしたアドバイスが必要になることもあるかもしれませんが、ほとんどの場合、自分たちでうまく解決できることでしょう。
お子さまはこれまで、あなたの変顔を見たり、くすぐられたりするだけで笑っていましたが、お友だちを笑わせたり、おもしろいことを自分で見つけて自然に笑い出したりできるようになると、周りにいる人たちまで楽しませてくれるようになります。そしてご存じかもしれませんが、3才のお子さまの一番の笑いのツボはトイレネタかもしれません。「う〇ちあたま」なんて呼ばれても、成長の証だと思って受け止めましょう。
共同遊びのヒント:この年齢のお子さまは子ども同士で遊ぶようになり、いっしょに物語や設定を考えてごっこ遊びをするようになります。ごっこ遊びが盛りあがるようなヒントを与えたり、それぞれに役を振り当てたり、物語のはじめの部分だけを考えてお子さまが続きをつくれるようにしてあげたりするなど、楽しく遊べるように手助けをしましょう。
柔軟な創造性を育もう
あなたの“小さなピカソ”はそろそろかんたんな絵をかけるようになっているころでしょうか。人物の絵といえば、巨大な頭に小さな足がついているようなものかもしれませんが、それでもだいたい何を描いたのかわかるもの(たとえ巨大な頭でも、我が子のかいた似顔絵はうれしいものです!)。切ったり貼ったりすることに興味を持っているお子さまもいることでしょう。安全なハサミの使い方を学び、いろいろな素材を貼り付けてコラージュすることで、手先を器用に動かすスキルが発達します。
創造性を育てるヒント:いろいろな素材を使って工作遊びをしながら、さまざまな質感や形に触れる機会をつくりましょう。ポンポン、古い生地の端切れ、葉っぱやお花などの手触りも性質も異なるものをたくさん集めてみてください。
身体を使った遊び
ちょうどこのころになると、壁づたいに歩いたり、平均台の上を歩いたり、狭いところを歩いてバランスをとる練習をしたがるかもしれません。慣れるまでは膝をぶつけたり、かすり傷をつくったりすることもあるでしょう。また、うんていや手押しぐるまのおもちゃを使った遊びは目と手の協応の練習にもなります。
バランス感覚を育てるヒント:片足跳びや片足を上げたまま止まるポーズをとっててそのままの状態でいるように促します。どれくらいそのままでいられるか時間を計ってみましょう。大人もいっしょにチャレンジすると盛りあがるかも!
共通概念と数の数え方を学ぶ
お子さまは成長とともに、だんだんと複雑な概念を理解していきます。例えば、「上」や「下」といった表現がわかるようになります。「緑のレゴ®デュプロ®ブロックを青いブロックの下に置いて」といった指示も理解できるかもしれません。また、算数に興味を持ちはじめるお子さまもいることでしょう。
認知発達を促す遊びのヒント:まず、お子さまにかんたんな指示を与えます。次は少し複雑な指示を出してみてください。たとえば、「青いブロックを3つと黄色いブロックを2つ見つけてくれる?」という指示のあとに、「ブロックの数はいくつあるかな?」とい指示を出したりして遊んでみましょう。
ベッドの下にモンスターが!?
3才くらいになると、暗闇や一人ぼっちで目を覚ますことなど、何かしら“怖い”と感じるものがでてきます。これは、お子さまの想像力が正常に発達し十分発揮されている証拠です。お子さまが何かを怖がったら安心させ、必要に応じてそばに寄り添い、怖いモンスターを寄せつけないようにしましょう。
お子さまを安心させる遊びのヒント:お子さまが楽しめるなら、暗闇でかくれんぼをしてみましょう。布団にもぐって懐中電灯をつけて本を読むのもおすすめです。暗闇に楽しいイメージを結びつけることで、怖さを和らげる効果があります。
3才から4才までの一年がどれほど素晴らしいものになるかをすべてリストアップすることはできませんが、いくつか試してみたいと思うヒントはありましたか?実はこの年齢は、記憶に残る最初の思い出をつくれる年齢でもあるんです。かけがえのない今を大切にして、ステキな思い出をたくさんつくりましょう!
