ゲーム時間の健康的なリミットを決めるには

ゲーム時間の健康的なリミットを決めるには

寝ても覚めてもゲームに夢中のお子さま。

それを見て、何かルールを決めないと…と思う保護者の方。

でもそのままでは平行線。どこかで分かりあう必要があります。

ゲームの良いところを挙げてみましょう。ゲームは、情動的・社会的スキルから感覚運動技能まで、お子さまのさまざまなスキルの発達に役立っています。また、アメリカ国立衛生研究所NIH:National Institutes of Health)が支援した最近の研究結果では、ゲームは認知機能にも良い効果がある可能性が示唆されています。

しかし、良いことばかりではなく、ゲームに夢中になって宿題や日常生活に支障が出たりお子さま向けでないコンテンツにアクセスしていたりしないかと、心配は尽きません。

でも、きちんと健全なリミットを決めておけば、大人の目が届く、安全な環境で、お子さまを楽しく遊ばせることは可能です。それはオンラインでもオフラインでも同様です。

ではここからは、おうちルールを決めることや、休憩の大切さについて解説しましょう。続いて、スクリーンの外のリアルの世界でゲームの体験を楽しめるレゴセットやブロックをご紹介します。

ゲーム時間の健康的なリミットを決めるためのヒント

バランスの取れたゲーム時間を実践するための“おうちルール”を決めましょう。

スクリーンタイムの許容時間を決めよう

当たり前のように常時オンにしているデバイスも、オフにすることで良い効果があります。

WHOでは、お子さまに適したスクリーンタイムがわかるガイドラインを出していますが、最終的にはそれぞれのご家庭での判断に委ねられます。

外国に住むお友だちとの2時間にわたるビデオ電話の場合なら、国際交流や社会的なつながりを築くために良いことだと思う一方で、オンラインのビデオ画面を2時間続けて見てほしくはないと思うのではないでしょうか。

必ずしも家族でデジタルリセットを実践する必要はありません。もちろんトライしてみたければ、そのためのアドバイスは用意していますが、基本的には一日または一週間のスクリーンタイムの許容時間を決めるだけで、お子さまにはオフラインの活動に参加するきっかけやチャンスがじゅうぶんにできるはずです。

保護者の責任として、お子さまが許容時間を守っていることを確かめる必要はありますが、自分の健康は自分で守るという心がけを養うため、お子さまといっしょにルールを決めてみましょう。スクリーンタイムを話し合うきっかけとして、Build & Talk アクティビティをぜひ活用してください。

ゲームをする場所を決める

いつでもどこでも遊べるゲームですが、ゲームをする場所を決めることで、うまくスクリーンタイムを管理できます。

リビングルームをゲーム部屋にすれば、ご家族みんなでいっしょにプレイするよい機会にもなり、ひと休みのタイミングで安全なデジタル体験について話をするのにもぴったりです。たとえば、個人情報など秘密にしておくべき情報を安全に守ることの大切さを話すこともできます。あくまで、“デジタルスマートな家族になる”ことが最終的な目標であることを覚えておきましょう。

ひと休みしたり体を動かしたりしよう

ご家庭にお子さまがいる方は、「動き回るのを止めてちょっとおとなしくしてくれたらいいのに」と思われたことがあることでしょう。その一方で、ゲームに熱中しているときの子どもたちときたら、微動だにせず、運動が足りてないと心配になるほど。その間の“ちょうどいい”ところを見つけることはできないものでしょうか。運動を遊びに取り入れるのもひとつのアイデアです。

WHOは、5~17才の児童・青少年は一日に平均1時間、体を動かす活動をすることを推奨しています。

ゲームの合間に、一時停止ボタンを押して60秒間の体操チャレンジを何セットかやってみるという、ゲーム風の休憩を取り入れてみると楽しめそうです。手足を大きく広げながらジャンプするスタージャンプや、しゃがみ込んで立ち上がるスクワットを何回できるかな?とか、肘とつま先で体を支えるプランクの姿勢を1分間保てるかな?など、お子さまがやりたくなるようなスタイルで運動を取り入れましょう。

ゲームの前に宿題やお手伝いをすませよう

しなきゃいけないこと。それは誰にでもあります。お子さまにもです。それを責任といいます。

お子さまがテクノロジーと健康的な良い関係を築けるように手助けすることは、保護者の方の責任です。こちらのアドバイスをぜひご参考にしてみてください。一方、お子さまの責任は、ゲームのせいで、リアルの世界でやらなきゃならないことを放置しないことです。

おもちゃの片付けや整理整頓をする、夕食のテーブルセッティングをするなど、スクリーンをオフにする時間にお子さまができる“ためになること”を話し合ってみましょう。そのときにマルチタスクは禁物!ゲーム機を手にしたままでのお話は休憩とは言えません。

コンテンツの年齢制限を確認して話し合おう

スクリーンタイムの許容時間とゲームをする場所を決めました。次は、お子さまがプレイしてもいいゲームの種類についてのルールを決めましょう。

お子さまにそのゲームが適しているかどうかの判断材料としては、ゲームコンテンツのプレビュー、ゲームのレビュー、年齢制限情報などを参考にできます。そういった情報も大切ですが、同時に大切なのは、お子さまも参加していっしょにルールを決めることです。

プレイしたいゲームの内容や、年齢に合ったテーマやオンラインでのやり取りについて、お子さまと話し合う機会を設けてください。この話し合いに、ネットいじめの話題も入れるとよいでしょう。どんな行動に注意をするべきか、ネット上で誰かがいじめられているかもと思ったときにどうしたらよいか、などをお子さまに話しておきます。

ルールを守れるようにするためのヒント

一貫性がカギ。ルールを決めたら守ること。これを心がけてください。スクリーンタイムの制限を設けている家庭の子どもたちのうち、保護者の方がいつもきっちり守らせていると答えたのは、わずか19.9%だったという調査結果もあります3。ルールに厳しくない大人はお子さまに人気…それも確かですが、結局はお子さまを混乱させることになります。

また、自分のおうちのスクリーンタイム ルールについて、ちょうどいい厳しさであると答えたのは、調査に参加したお子さまの約半数(54.1%)でした。ご家庭でルールを決めたら、定期的にその効果を見直し、必要に応じて調整をするようにしてみてください。

お子さまのゲーム習慣にレゴ組み立てを取り入れよう

ゲームを止めれば、楽しさもおしまい?

ゲームの制限=楽しさの制限ではありません。レゴセットがあれば、オンラインのアドベンチャーをリアルの世界で楽しむことも!

スクリーンタイムのバランスを整え、ゲームをもっと豊かに楽しむ方法のひとつとして、レゴセットを取り入れてはいかがでしょうか。

1.ゲームの場面やキャラクターを再現

ゲームの中のバーチャルワールドを、お子さまの想像力のおもむくままにその手で組み立てて動かせる、それがレゴブロック。

お気に入りのゲームの場面やキャラクターを組み立てるのは、お子さまの創造性を実践的に発揮できる遊びであると同時に、ゲームに出てくるさまざまな要素を論理的に考えるきっかけにもなります。

2.ゲームのコースや場面を自分らしくアレンジ

ゲームの物語や舞台をスタート地点にして自分らしい展開をつくり出す遊びは、お子さまのお話づくりのトレーニングにぴったり。

レゴブロックを使って、ゲームのコースを新たにつくり出したり、オリジナルのキャラクターを組み立てたり、ゲーム中のアクションを現実世界で再現してみるのも楽しい遊びです。

3.レゴセットをテーマにしたアクティビティ

レゴセットには、コンピューター画面を眺めることなくゲームの世界観のままに、工夫次第で多彩に楽しめるラインナップが勢ぞろい。

人気のゲームの場面設定やストーリーをもとにした組み立てチャレンジで問題解決の力試しをするなら、レゴ マインクラフト シリーズがぴったりです。バーチャルの世界の森を手に取れるブロックに移し替えて、村づくりを楽しめるレゴ どうぶつの森もおすすめ。

そのほかにも、幅広いラインナップのゲーム関連セットは、これからも新しいテーマが続々登場の予定です。

ゲームのルールづくり、創造力を鍛えるアクティビティ、オンとオフの遊びをつなげるレゴセット、これでもう準備万端。さっそく実践に移しましょう。