お子さまとスクリーンの良い付き合いについて

お子さまとスクリーンの良い付き合いについて

お子さまがコンピューター画面を見ている時間が長すぎる?

お子さまを見守る大人の共通の悩みですが、その悩みを魔法のように解決してくれるルールブックは存在しません。

お子さまに個性があるように、スクリーンタイムをチェックしてコントロールする方法も千差万別です。

お子さまにテクノロジーへのバランスの取れた、意識的なアプローチができるようになって欲しいと願うとき、家族で取り組むデジタルリセットや、お子さまのゲーム時間を制限するよい方法を考えることを想起されるかも知れません。

でもその前に、お子さまのスクリーンタイムをポジティブに役立つ時間に変えるために、今すぐできることがあります。さっそく実行して、健康的なオンライン習慣を同時に身につけていきましょう。

オンラインタイムのクオリティが大切

毎日の生活にデジタルスクリーンは欠かせないものとなっているにも関わらず、お子さまや青少年向けの“適正”スクリーンタイムの目安は、曖昧だったり矛盾していたりすることも多いようです。

現在では多くの専門家から、量的にスクリーンタイムを制限する考え方から、お子さまのオンライン体験の質を上げる考え方へのシフトが提言されています。

とは言っても、家庭でのスクリーンタイムに限度を設けなくてもいいという話ではなく、制限を設けると同時に、お子さまの生活にポジティブなデジタル体験を取り入れ、できる限り成長に役立つスクリーンタイムを過ごせるようにすることも大切なのです。

UNICEFの報告では、「オンラインでの活動に参加した経験の多い子どもは、それが少ない子どもに比べて、デジタルスキルが高い傾向がある」ことが示されています。 さらに、保護者の方には、お子さまの学びやスキル獲得につながるような、新しくワクワクするオンラインアクティビティを見つける手助けをするよう提言しています。

お子さまがテクノロジーを通じて好きなことを追求していくのを応援し、意欲がわくような教育的なコンテンツにふれられるよう手助けすると同時に、しっかりとしたオンラインの安全教育をすることで、オンライン体験の大きな価値を享受できるようになります。

ここで話が出たついでに、ご紹介しておきましょう。オンラインの安全と安心を考える第一歩として、デジタルスマートな家族になるためのガイドをぜひご一読ください。加えて、Build & Talk ページには、ご家庭のリラックスした環境で、楽しく遊びながら、デジタルセーフティをお子さまといっしょに学べるアクティビティをご用意しています。

オンライン体験の価値を享受する

オンラインには教育的なコンテンツも数多く存在します。たとえば、ゲームで遊びながら問題解決能力を伸ばすことも可能です。お友だちや家族と、バーチャルワールドを体験しながら絆を深めたり協力し合ったりもできます。

お子さまのライフスタイルの一部として、オンライン体験を取り入れる前向きな理由はいくらでもあります。スクリーンタイムを大人がコントロールしたうえで、オンライン体験を楽しむことでお子さまが受けられるメリットのほんの一例を挙げてみましょう。

- オンラインで学ぶ

- 創造力の可能性を探る

- 自己表現力を伸ばす

- 仲間をつくり、協力する

- インタラクティブな家族の交流を深める

- オンラインでお友だちと仲良くする

デジタル時代の子育ては難しくなりこそすれ、楽になったとは言えません。でも、健康的なデジタルダイエットを進めることができれば、まずは合格点としてもよいのではないでしょうか。

ご家族そろって健康的なデジタルダイエット宣言

- 良質なものを選ぼう。お子さまの成長やスキル発達に役立つような、すこしチャレンジしたり、創意工夫を促したりするようなオンライン体験をいっしょに選んであげましょう。

- 体を動かそう。ミュージックビデオづくり、アクションアドベンチャーごっこの動画撮影など、体を動かすと同時にクリエイティブに考えて楽しめるアプリをお子さまにすすめるのはいかがでしょうか。そのうえで、休憩時間を決めて、立ち上がって体を動かすよう声をかけましょう。

- みんなで遊ぼう。家族の時間として遊べるオンラインアクティビティを設定し、いつでもネットについてコミュニケーションを取れるようにしましょう。デジタルコンテンツについて話し合ったり、安全に安心してオンライン遊びを楽しむ方法を教えたりする機会にするだけでなく、お子さまがテクノロジーについて聞きたいことや不安に思うことがあるときにはいつでも相談できる環境づくりも含まれます。

- お手本を示そう。お子さまと話している最中に、スマホをチェックしていませんか?周りの大人が正しいお手本を示さずに、お子さまだけにテクノロジーへのバランスの取れた、意識的なアプローチを求めることはできません。

- デジタルデトックスをやってみよう。デジタルテクノロジーにふれてもいい時間と場所をお子さまと約束して、一日または一週間スクリーンから離れる期間をつくってみましょう。週末だけおうちをノーデジタル ホームにするとか、特定のお部屋をノースマホ ルームに決めるなど、その他の方法も考えられます。

- 心身の健康を大切にしよう。スクリーンタイムよりもお子さまの教育を優先する ― 当たり前のことですが、じゅうぶんな睡眠を毎日の習慣にしましょう。寝室にはデジタルデバイスを持ち込まないとか、夕食後にはデバイスを使う時間を制限するなども検討してみましょう。

- オフラインの時間を楽しもう。スクリーンの中には可能性がいっぱいで、楽しいこともあふれていますが、やはりオンとオフのバランスが大切です。家族そろってレゴ組み立てに取り組む、スポーツを楽しむ、自然と触れあう、本を読む、お友だちとサイクリングに出かけるなど、リアルな関わりを楽しむ時間をつくりましょう。

では、以上のことをふまえて、スクリーンタイムをお子さまの日常生活を支配するものではなく、豊かにするものとして見直してみましょう。